「ミモザ」

2020年4月号掲載 水彩31×41

 

 この大木のミモザは、鎌倉駅西口の洋菓子店のシンボルだ。2月も終わりというころに咲き始めるミモザ。その色が好きだ。柔らかな形、檸檬色の花と銀鼠を帯びた葉が見事に調和している。

 花のついたミモザの枝をたくさんいただいたことがある。くしゃみが止まらず、この花の花粉症があるのを初めて知った。それでも愛らしい姿を描かずにはいられない。まるい、ふわふわの春を。

 明るい花がさきへ、先へと開いてゆく。春が次々と生まれている。