「新 緑」
2021年5月号掲載
水彩画 31×41cm
鶴岡八幡では遠足の子供たちをよく見る。
このスケッチは一昨年の五月。源氏池には柳の大木が二本、枝が重なり大きなアーチを作っていた。その下を小学生らしい子供たちが十人ほど通っていった。大木の間でなおさら小さく見えたのを覚えている。この子たちも今は、マスクをして通学しているのだろう。
柳は台風のため一本だけになった。人の社会も自然も変わらぬわけにはいかないようだ。
しかし残った柳の緑は、今年も美しい。